CxDとは何か 「Communication × Design」の意味と、ブランドが機能し始める仕組み
「CxDとは、何の略ですか」と聞かれることがあります。
答えは一つではありません。CxDという名前には、二つの意味を重ねて込めました。どちらが正解というものではなく、両方が揃って初めて、この名前は機能します。
「CxD」に込められた、二重の意味
Communication × Design—伝わる前提としての設計
一つ目は、Communication × Design。
多くの現場で、コミュニケーションとデザインは別の部署、別の発注先として扱われています。広報は言葉を扱い、デザインは見た目を扱う。両者は隣り合っているが、設計図を共有していないことが殆どです。
その結果、ロゴは洗練されているのに発信する言葉は散らばっている、あるいは言葉は整っているのに見た目がそれを裏切っている、という状態が生まれています。どちらも間違っていないのに、全体としては伝わらない。
Communication × Designとは、この二つを最初から一つの設計として扱うという意思表示です。何を、どう言うか。それを、どう見せるか。この二つを分けて発注した時点で、ブランドはすでにズレ始めていると考えています。
Chief × Director——経営機能としてのブランド
二つ目は、Chief × Director。
ブランディングを「見た目を整える仕事」として発注すると、現場の制作物の話で終わります。CxDが前提にしているのは、ブランドは経営の意思決定そのものに関わるという考え方でもあります。
何を優先し、何を手放すか。誰に向けて、何を言わないか。これは本来、経営の問いです。Chief × Directorという言葉は、ブランドの設計を制作物の発注ではなく、経営の意思決定に関わる機能として位置づけるという宣言を込めています。
この二重の意味を統合し、企業のブランドを戦略として機能する状態に整え、未来に向けて前進させること。それがCxDという名前の中身です。この考え方の全体像は【CONCEPT】に詳しくまとめています。
なぜ「デザイン会社」でも「PR会社」でもないのか?
CxDは、デザイン会社でもPR会社でもありません。
デザイン会社は、見た目を作る。PR会社は、情報を流通させる。どちらも重要な機能ですが、その手前にある「何を選ばれる理由とするか」という設計そのものを扱っているわけではありません。
見た目を作る前に、何を見せるべきかが決まっていなければならない。情報を流通させる前に、何を伝えるべきかが定まっていなければならない。CxDが扱うのは、まさにこの手前の部分です。だからこそ、制作や発信の実行フェーズに入る前の、戦略設計から関わることを大事に。
この違いは、発注する側からは見えにくく、でも、発注した後になって「思っていたものと違う」と感じる企業の多くは、この手前の設計を誰にも依頼していなかった、というケースが少なくないと思っています。
CxDが実際にやっていること—外から作るのではなく、内から整える
CxDは、外部から完成品を持ち込むというような仕事を可能な限り避けるようにしています。
企業の内部に入り込み、すでにそこにある価値観や判断基準を一緒に言語化していく。ブランドは、ゼロから作るものではなく、すでに存在しているが言葉になっていないもの、可視化されていないものを、整えて取り出すものだという事を大切にしているからです。このプロセスには時間がかかります。それでも、外から押し付けられた言葉は、現場に浸透する前に剥がれ落ちてしまいます。内側から言語化された言葉だけが、経営者の発信にも、現場の判断にも、一貫して使われ続けると考えています。
具体的な支援の形は【SERVICE】に、実際の取り組みは【CASE】にまとめています。どのような体制でこの考え方に向き合っているかは【ABOUT】、なぜこの方法に行き着いたかについては【FOUNDER】に記しています。
CxDとは、一言で言えば
CxDとは、Communication × Designという設計と、Chief × Directorという経営機能、この二つを一つにした名前です。
見た目でも、発信でもなく、その手前にある「選ばれる理由」をどう設計し、どう経営に組み込むのか。CxDという三文字が指しているのは、常にそこを意味しています。
この最初の一歩については【ブランド戦略は何から始めるべきか】でも簡単に触れています。あわせて読んでいただくと、CxDが何を手前から整えようとしているか、より具体的に見えてくると思います。
